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Leif.designpark(リーフデザインパーク)
vol.2
木のぬくもりのある個性的な家具達。この家具達を生み出しているデザインオフィス、Leif.designpark(リーフデザインパーク)のメンバーの
1人である内藤氏にお会いしてきました。
リーフデザインパーク(インタビュー:内藤氏)
2006年 Leif.designpark設立
2009年 イギリス・ロンドンを拠点とする家具メーカー DE LA ESPADAより、Leif.designpark Brandを展開
2011年 各国のELLE DECOR編集長が選ぶYoung Talent of the Year選出
上野卓史、内藤衛、本多恵三郎、内藤瑞穂の4人を中心に、日本を拠点にデザイン活動を行っているデザインオフィス。
家具、インテリア、プロダクト、アートワークと幅広く活動を展開し、ミラノ・サローネ等国内外問わず作品を発表している。
コンセプトはdesignparkという垣根の低い公園のような架空の空間であり、そこでデザインのみならず様々なジャンルの人たちとプロジェクトを共有することで、Leif.designparkやそれに参加する個々の広がりを求めていこうとすることを目的としている。
http://www.leif-designpark.com
聞き手/株式会社フリーダムコーポレーション代表取締役
「東京リノベ」主幹 谷村泰光
── デザインに興味を持ったきっかけは何ですか?
昔から絵が好きだったんですよね。友人がスポーツに夢中になっている中、私は絵を習っていました。そのころからデザインに興味があったという訳ではないですが、水彩やいたずら描きだったり、いらないジャムの瓶に水粘土をくっつけて恐竜にしてみたり…(笑)そういうものを作っていたという記憶はあります。
── 大学時代について教えてください。
僕らの通っていた工芸工業デザイン学科は、頭で考えたものを最終的にはプロトタイプとして発表していく学科なので、泊まり込みで作品を作ったりとても忙しかったです。でも忙しい中でもみんなで一緒にキャンプに行ったり、いい学生時代だったと思います。その時にしかできないことを精一杯やれたので、いい経験だったと思います。
── 大学を卒業後、それぞれが企業や学校で活躍していましたが、内藤さんと上野さんが共同でLeif.designpark(リーフデザインパーク)を設立なさいました。事務所を設立するまでの経験、経緯について教えてください。
大学時代から何かやろうという話はしていたんです。先輩達を見てもなかなかやりたいことをやっている人って少ないよね、なんでだろう?って学生の頃からずっと思っていて(笑)、、じゃあやろう、そろそろいい時期だって。僕は武蔵野美大で助手を4年間やっていたんですが、活動を開始したのは助手2、3年目ぐらいの27、28歳の時でしたね。それで設立したのが29、30歳の頃。この頃はクライアントもいないゼロからのスタートでしたから、いま思えばよくやったなと思います(笑)
── Leif.designpark(リーフデザインパーク)という社名の由来について教えてください。
Designpark とは、家具、インテリア設計、グラフィックなど、様々なジャンルの人を巻き込んで仕事をしていく、というところに由来があります。工芸家とかクラフトマンはもちろん、アーティストと呼ばれる人達とも関わって大きな仕事を一緒にできたらいいなというイメージなんです。「Designparkという架空の公園」で、クライアントはもちろんアーティストサイドでも色々と楽しみながらいい状態を作っていこうよ、というようなイメージです。この Leif というのは造語で、並べ替えると Life になり、Leif という響きがナチュラルでいいかと思いつけました。余談ですが、 Leif は北欧では今のおじいさん世代に流行った名前だと聞きました、、(笑)
── デザインに取り組む際、大切に考えていることは何ですか?
基本的に個性は大切にしています。それと私達のことを信頼してくれているクライアントとの仕事であれば、自由にしても大丈夫という認識はありますが、そうではないクライアントもいるので、そういう場合は頭を切り替えながらデザインしています。クライアントの表現したい事が強い場合は、優先しながらお互いに納得するデザインをしていくというのが、私たちの仕事だと思っています。その辺は考え方を切り分けながら表現する事を大切にしています。
── 東京リノベでは、時代を経てきた空間をリノベーションにより再度新しい価値を吹き込んでいくことをサポートすることを目的としています。リノベーションについてどう考えていますか?
新築マンションに住む、建築家に頼んで家を建てる、中古マンションをリノベーションといろいろな選択肢がありますよね。家を建てたり、リノベーションする際に、建築家やデザイナーに設計を依頼するという事が一般的にはほとんど選択肢に入っていないと思います。そういう意味でデザイナーに依頼するという選択肢を、幅広い層に広げていくことに可能性を感じています。中古マンションのリノベーションは、戸建や新築マンションより安い金額で、自分の気に入った建材パーツをそのまま家にカスタムできるなどの自由度高い事が最大の利点だと思っています。でもなかなか認知度が低いのでもったいないなと思います。デザイナーにお願いすることは敷居が高いって思われがちですけど、そんなことないですよ。
── 東京リノベのサイトにどのような感想を持たれましたか?
デザイナーに依頼するという選択肢を幅広い層に広げていくことにより、将来の住宅事情の変化に可能性を感じているので、
とても良いと思います。
── リノベーション後、生まれ変わった部屋に合うインテリア、家具やプロダクトなどを提案していただけそうです。インテリア、家具などについてのこだわりや考えを教えてください。
スタイルとしてはやっぱりLeif.designpark Brandからでている商品達ですね。DE LA ESPADAというイギリスの会社で製造、販売しているものです。
また私たちの友人にアンティークショップ経営者が何人かいて、フランスやロンドンから色々と買い付けて紹介しているので、デザイン寄りの物件とはまた違った、アンティーク寄りの提案もできるかなと思います。
そういったネットワークも強みです。
後は木について良く知っているということですね。樹種や仕上にも色々あるんですが、如何様にでもって感じです(笑)
─── 特に印象に残っている作品について教えてください。(※複数)
これもLeif.designpark Brandからでている商品達ですね。この商品達が私たちのアイコンだと思っています。
あとはREBIRTH PROJECTですね。会社を作る時から関わっていて、ここでは様々なアーティストやデザイナーがREBIRTH PROJECTの案件に対して、コンセプトを軸にアイデアを出しあっていくという形で仕事をしています。
最初のきっかけは、家を壊す時に解体現場に乗り込んで、使えそうなものをピックアップしてアトリエで何か作ろうみたいなことが始まりなんですよね(笑)それをポスターにしたり、メインコンセプトとして撮影したり、そういうことを繰り返しながら、現在は当社上野がREBIRTH内の住環境の代表をしていて、様々な空間やオブジェなどをデザイン、制作しています。
── これからの活動や展望について教えてください。